戦術論 道標 [michi-shirube] Written by Kota Yoshida
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第22章 データ戦・II
前章で触れた対人データの実戦譜を紹介します。
東三局 東家 18900点 ドラ 東










という捨て牌で、西家からリーチ(5順目・9順目ツモ切り)













私は、この日ここまでの三半荘いいところなく沈み頭。この半荘こそ先行して組み立てをしたいと思っていたところにアッサリと3900点放銃に満貫ツモられ。悪いときは、フットワークを使ってこコツコツと和りを狙える手がこないものです。上記手牌もリーチが入った時点で形テン狙いのリャンシャンテン(私は結構こういう事をします)。そこにツモってきたのが生牌のドラ東。
一発目、東から切っていきました。西家はスミから隅まで知りつくした打ち手。的確で合理的な打牌選択ができます。過去何千回と対戦したデータを網羅して、東は通ると考えました。
以下、彼のデータを基にした考察です。
(1)東単騎について
西を手出しでトイツ落とししているので、単騎待ちは無い。また、西は場に一枚切れ、ということは槓子から西二丁落としの東単騎待ちは無い。
(2)単純バッタについて
この順目で東と何かのバッタでテンパイした場合、ダマで東の出和りにかけるハズ。強引にリーチとくる局面では無い。
(3)ファン牌同士のバッタについて
東とその他のファン牌とバッタはない。自風の一枚切れ西をトイツ落とししているので、それよりも出づらいファン牌(生牌の三元牌)を残すとは考えづらい(四暗刻は別)。
(4)数牌との複合形バッタについて







この場合であれば、二萬・三萬と落として東と西の受けを残すハズ。
(5)数牌との複合形バッタについて・2










この場合、西のトイツ落としは考えられる。しかし、西のトイツ落としをし、東待ちを残すためには数牌が一枚余ることになる。つまり、リーチの捨て牌が西・西・三萬リーチとなるはずである。
(6)国士無双
無い。
以上から、西家のリーチに東は通ると考えました。結果、九筒・三索と通して形テンで連荘することができ、その後四本場まで和ることができました(無論、その後の局は独立した局なので、東を通した事とその後の和りに関連性はありません)。
こうやって改めてみると、希望的観測の度合いが強い推理であり、局地的に見るとあまり褒められた打牌ではありませんね。実際には体が勝手に通した感じの一牌でした。しかし、実戦ではこういったおおまかな傾向でもデータとして役に立つことがあります。
戦術論 道標 [michi-shirube] INDEX
序章 / 第1章 赤牌 / 第2章 見切り / 第3章 スピード / 第4章 展開 / 第5章 引力
第6章 道標 / 第7章 流れ / コラム:雀荘事情・I / 第8章 反射・I / 第9章 反射・II
第10章 役満 / コラム:ルールとマナー / 第11章 奪取 / 第12章 正着打 / 第13章 槓
第14章 処理
第15章 フォーム / 第16章 オフェンス・I / 第17章 オフェンス・II
第18章 オフェンス・III / 第19章 オフェンス・IV / 第20章 切り込み / コラム:雀荘事情・II
第21章 データ戦・I / 第22章 データ戦・II / 第23章 凌ぎ / 第24章 耐力
第25章 七対子 / 第26章 牽制





