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 序章

 第1章 『赤牌』

 第2章 『見切り』

 第3章 『スピード』

 第4章 『展開』

 第5章 『引力』

 第6章 『道標』

 第7章 『流れ』

 コラム 『雀荘事情』

 第8章 『反射・1』

 第9章 『反射・2』

 第10章 『役満』

 コラム 『ルールとマナー』

 第11章 『奪取』

 第12章 『正着打』

 第13章 『槓』

 第14章 『処理』

 第15章 『フォーム』   

 第16章 『オフェンス・1』

 第17章 『オフェンス・2』

 第18章 『オフェンス・3』

 第19章 『オフェンス・極め』

 第20章 『切り込み』

 コラム 『雀荘事情・2』

 第21章 『データ戦・1』

 第22章 『データ戦・2』

 第23章 『凌ぎ』

 第24章 『耐力』

 第25章 『七対子』

 第26章 『牽制』

第15章 『フォーム』
ここで紹介している阿佐田哲也の小説の中に、『(大)金を賭ける事によって、相手の真剣を味わう事ができる』という記述があります。個人的には全員が真摯に打ってくれるのであれば、レートの高低はさほど気になりませんが、やはり相手に『どうせ50円、100円麻雀だから』という気持ちでいいかげんな打牌をされると頭にくるものです。あえて、金銭的価値を見出して考えたとしても、低レートだから、たるんだ成績でも良いというのはおかしいですね。なぜなら、『当人にとって低レートである』『バクチの対象物としては低レートである』としても、生きていく中で他の価値のものに使えば良いわけですし、高レートや他のバクチのタネ銭にもなるわけですから。私もそうですが、やはり相手の本気を味わい、それに勝つ事が麻雀打ちの喜びではないでしょうか?金が最大の目的であるなら、麻雀は効率が悪すぎます。

以前、実際にあった局面です。

南3局 3本場

東家(私) 37900点 南家 48000点 西家 10900点 北家 3200点

ドラ 北



ラス前の親で3本積み、ダントツだった南家を猛追中。南家がラス親だけに、この親番で決めたいところです。手牌は萬子が異常な寄りをみせ、何を引いても九連宝燈テンパイという悶絶イーシャンテン。確かまだ、8巡目くらいだったと思いますが、上家から切られた牌は一萬でした。場には四萬と六萬が2枚切れ、九萬が1枚出ていました。その日、かなり浮き分があった私は、九連宝燈を和ったことがないということもあり、上家から出た一萬にノークッションでツモ山に手を伸ばしました。

結果は掲載しませんが、一萬を鳴かなかったのは私のミスだったと考えています。

その理由は明白なものとして、
(1) 四・七萬、五・八萬の4面待ちになる
(2) 仮にメンゼンで九連宝燈を張ったとしても、九蓮宝燈になる牌で和れる可能性が低い
(3) 鳴いて親満出和りないし、ツモでトップ確定
といった事を考慮し、さらにハコ下精算無しのルールだったのです。

よく『裏目った』と言いますが、裏目とミスは違います。ペンチャンを嫌い、3メンチャンを選んだところに嫌ったペンチャンが来る。これが裏目です。合理的な確率を追求して打っている以上、裏目は仕方がない部分があります。しかし、上の手牌で一萬を鳴かなかったのは、『好成績を残す』というテーマの下では、重大な作戦ミスです。仮に100倍のレートで同じ状況だったとしたら、九連宝燈を狙ったでしょうか?

麻雀で大事な事は、自分のフォームで打ち貫くことです。レートの高低や、その日の浮き分で、打牌におごりや遊びが出ないように、常に気をつけましょう。

Written by K.Yoshida (Professional Mahjong Player)
/ Directed by N.Suzuki

日本プロ麻雀協会所属 吉田光太のブログ 【プロ雀士吉田光太の横向き激闘記】

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