戦術論 道標 [michi-shirube] Written by Kota Yoshida
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第11章 奪取
ウマとオカがつけられる現行のルールでは、トップを獲ってナンボということになります。
例えば、0.5の25000点持ち30000点返し、ウマが10000点、20000点のルールであれば、トップを獲るだけで40000点の収入があるのです。したがって、成績をアップさせるためには、トップの回数がより増えるよう打たなくてはなりません。成績を安定させるためには、着順の振り分けをトップが最も多く、次いで2、3、4着となるのが理想的です。麻雀は常にトップを獲れるゲームではないので、4着からいかに3着に食い込むか、3着からいかに2着を拾うかが重要になってきます。見た目の派手な強さなど、麻雀の強さのほんの一部分にすぎません。やはり、成績を残している人は、こういった凌ぎがしっかりしているはずです。わかっていても難しい点なんですけどね。
では、着順獲りのポイントをいくつか。(ハコ下はトビを前提とします。)
まず、『決められるチャンスがあったら必ず決めに行く』ようにしましょう。
先日、後ろ見をしていたらこんなシーンがありました。














ドラ

打ち手の彼はラス前の親で33000点持ちの2着目。トップの対面とは14000点前後の差。ラスの上家が残り2900点。ラス親の下家が16000点持ちで3着でした。3着目にラス親が残っていることも考え、何とかここで決めたいところです。そこへ五萬ツモ。彼は五索を切りダマ。数巡後、ラスの上家から三萬が出て見逃し。そこへ三萬をツモってきて、少考の後、四筒を切ってリーチと行きました。結果は…。見てないのですが、五萬をツモった時点で即リーチに行ってもらいたかったですね。何故だかお分かりですよね?
索子を横に伸ばしたり、もう1枚五萬を引くまで待つとか、二、四、五筒待ちが良い待ちだといったような牌効率的な次元ではなく、戦術として即リーチが正着打なのです。なぜなら、五索を切らずのテンパイくずしや、とりあえずカン三萬待ちにしておいた場合、両面にふり変わったとしても、高め(この場合、イーペーコー位でしょうか)をツモらないかぎり、4000オールでトップ終了にはなりません。『彼』のとったピンズのフリテンリーチでも同じ事です。それならば、カン三萬で即リーチにいって、裏ドラ期待のほうがはるかに4000オールでトップ終了の期待値が高いからですよね。ラス目から出たら見逃せばいいわけですし。
(1)両面にふり変わって → 高めツモ(→裏ドラも必要かも)
(2)カン三萬で即リーチ → ツモって裏ドラ
であれば、後者のほうがすぐれた戦術なのです。
次の2つの例を見てください。














b.













a と b いずれの状況も、ハネツモでトップだとしましょう。a と b 両方とも常に即リーチと考えておいてください。例え残りツモが1回しかなくても、どんなに待ちが悪くてもです。「一発ツモって裏ドラが…」そんな発想で良いのです。
「決められるチャンスがあったら必ず決めに行く」です。頭に入れておいてください。
着順獲りのポイントとしてもう一つ。「着順を見切るのは、南場の親番が過ぎた時」ということと、「争う人数を減らす」ということがあります。
南入して17000点持ちの3着目の親番。誰もが「捲ってやる」と思いサイコロを振るでしょう。しかし、満貫を親っかぶりし、あっさりと親落ち。ここです。ここで先程の「捲ってやる」という思いを、「1つ上の着順を捲ってやる」に変更してください。点棒が無いまま南場の親が落ちたら、ただ漠然と満貫手狙いというのはあまり得策ではありません。無論、残りの数局で大外から捲るということはありますが、とりあえず南場の親で捲れなかったことを1つの見切りのポイントとし、1つ上の着順に滑り込むことを考えましょう。
また、争う人数を減らすのも肝心です。













上の手牌で1枚目の發が出ました。状況は、ラス前で自分はラス親を残し、27000点持ちの2着目。トップは対面で47000点持ち。上家の親が11000点で、下家は15000点持ちです。牌姿から考えると、發を一鳴きせず、対子落としをし、門前で厚く打ち、ラス親までに少しでもトップに詰めておきたいところですが、ここで親の上家や3着目の下家に和りを許すと、オーラスで2人ないし3人と争うことになってしまいます。ここの親番は、確実に速攻で落とし、オーラスはトップ目 vs 自分、上家 vs 下家という一対一の構図をつくるよう心掛けましょう。
この章で紹介した事は、誰もがわかっている細かいことかもしれませんが、常に頭の片隅に置いて実践すれば、成績に必ず影響が出るはずです。
戦術論 道標 [michi-shirube] INDEX
序章 / 第1章 赤牌 / 第2章 見切り / 第3章 スピード / 第4章 展開 / 第5章 引力
第6章 道標 / 第7章 流れ / コラム:雀荘事情・I / 第8章 反射・I / 第9章 反射・II
第10章 役満 / コラム:ルールとマナー / 第11章 奪取 / 第12章 正着打 / 第13章 槓
第14章 処理
第15章 フォーム / 第16章 オフェンス・I / 第17章 オフェンス・II
第18章 オフェンス・III / 第19章 オフェンス・IV / 第20章 切り込み / コラム:雀荘事情・II
第21章 データ戦・I / 第22章 データ戦・II / 第23章 凌ぎ / 第24章 耐力
第25章 七対子 / 第26章 牽制





